ニュース&記者コラム

【記者コラム】ワールドシリーズの成功を日本競輪の未来につなげて

 各地で盛り上がりを見せている競輪ワールドシリーズ。世界のスピードに魅了され来場者数、売り上げは素晴らしいものとなっている。

 ただ、ワールドシリーズの意義は今の数字のためだけではない。〝日本の競輪の進化〟。ここにもつながってくる。現状、日本の競輪村の住民以外でレースを走れるのは短期登録の外国人選手だけ。何事も前進には今までとは違った角度からの意見が欠かせない。外国人選手が日本の競輪に対して何を思ったのか。それも世界のトップが感じたこと。競輪をさらに前に進めてくれるに違いない。

 〝ガールズケイリンがさらに良くなるには?〟。グロ、ファンデルワウに尋ねた。すると世界トップの2人は即答で「モアマネー」。グロは「私たちがというよりも、日本の選手はこれを職業としている。生活が懸かっているということを考えればもっとあげてほしい」と日本人選手のことを思って発言。続けて「まずは男子と同じくらいに。トラック競技では男子と一緒なのだから」ときっぱり。ファンデルワウも食い気味に「私たちは同じ努力をしているのだから」。男性、女性ではない。努力への対価に対して賞金が払われるべきだと主張した。

 無論、競輪は興行でギャンブル。車券が売れなければ賞金もない。現状、男子よりも売り上げがない女子に同じだけ、というのは難しい。ただ、ガールズケイリンのレベルアップには少しでも賞金を上げて、選手のモチベーション維持や憧れる職業になることが必要。まずは環境を、というのが2人の思いだった。

 競輪村に染まっておらず、レースに参加したからこそ。さらに世界のトップからだからこそ見えるものもある。シリーズ後、関係団体は外国人選手からヒアリングして、競輪の進化につなげてほしい。ワールドシリーズの成功は売り上げだけではなく、未来の競輪につなげてこそ、である。

 ◇渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の31歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。22年は中央競馬との二刀流に挑戦。23年から再び競輪一本に。愛犬の名前は「ジャン」。ラブレイセンに〝好きな日本食は?〟と尋ねると「ワギュウビーフ」と即答だった。

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